昔から、音、声というものは、活字以上に想像力をかきたてるものだとわかっていたのだが、政宗一成主宰「言霊夢吽空」の語りを聴いたときには、ますますその感を強くした。語ること、声に出して物語ることの呪術的な力の強さにびっくりした。
「言霊夢吽空」の語りは、語られるたびに凄みを増してゆくようである。言葉を音声にして宇宙に向かって口から解き放つという行為は、呪として文字より根源的なもののような気がする。言葉というものは、文字より先に、口から音声として発せられるものとしてこの世に生まれている。音声というものを、物語を語るものとして文字に埋もれて仕事をしていると、それを忘れてしまいそうになる。そういうぼくの日常に、政宗一成率いる「言霊夢吽空」の構成・演出・語りは、強いインパクトを与えてくれた。
文字の行間に存在するより深みにある呪を「言霊夢吽空」の語りが掘り起こしてくれたような気がする。
なんという贅沢な時であろう。